トケイ職人のイトーさん　

トケイ職人のイトーさん
作　園木　まさ
絵　福田　和敏
ページ数　24ページ
サイズ　B5

絵本の内容
「チク、タク、チク、タク… 時間は絶え間なく、流れ続ける。 過ぎ去ってしまった１秒は、もう過去のことになる。 だれにだって、消してしまいたい過去のひとつやふたつあったりするよね。 だれかに捨てられた過去は、壊れた時計の部品みたいになって、時間の吹き溜まりに溜まっている。」　
　
「時間の吹き溜まり」という不思議な空間にいる、時計職人のイトーさんの物語です。
イトーさんは、壊れた時計の部品を集めて、生き物を創っています。
時計の部品たちは、どこから来たのでしょうか。
そして、イトーさんに命を吹き込まれた生き物たちは、どこへ向かうのでしょうか。


物語のモチーフ
佐賀県鳥栖市で、とある時計店を営む方が時計の廃材を集めてアート作品を制作しています。その方の作品をモチーフにして創作した物語です。職人気質のその方は、止まってしまった古い時計を見ると、また時を刻めるように直したいと強く想うそうです。
「時間の吹き溜まり」という実在しない空間を表現するため、作品の絵は全てデザイナーの方に「切り絵」で制作して頂いております。他の絵本と少し違い、抽象的な世界感がスタイリッシュな「デザイン」として描かれており、「デザイナーズ絵本」ともいうべき表現内容となっています。
誰しも、時が止まってしまったかのように、心も身体も動かなくなる時があると思います。そんな時に、お読み頂きたい一冊です。

木になる絵本屋さんより引用しています。

佐賀県産の絵本です。佐賀弁を楽しみながら物語の世界を楽しんでみてください。
本の中だけにとどまらない絵本です。